マインドフルイーティングとは、食事の中で行うマインドフルネス瞑想です。
普段の食事の意識を少し変えるだけで取り組めるので、子育て等で家で瞑想の時間をゆっくりとれない方にもオススメです。
身体に意識を向ける上でも食感、味覚は感じやすくマインドフルな感覚に入りやすいです。
手軽に取り組めるメンタルケアとして実践してみて下さい。
マインドフルイーティングの効果
マインドフルになることでのメンタルケアに加え、効果としては以下の3つが挙げられます。
1.食材の本来の味わいが楽しめる
食べることに集中するので、食材本来の味に気付けるようになります。普段何かをしながら食事をしている場合が多いと思いますが、食事そのものに全力で意識を向けることで、今まで感じていなかった味わいに気付けることもあります。食の楽しさの再発見につながります。
2.ダイエット効果がある
食べ物の味をしっかりと味わうので、通常より少ない量で満足感を得やすく、結果的に食べる量が減りダイエット効果が期待できます。
3.血糖値が下がる
マインドフルな状態であると、血糖値が下がることがわかっています。米国の研究で普段からマインドフルネスを実践している人ほど血糖値が低いことがわかっています。
マインドフルイーティングの実践
マインドフルイーティングのやり方としては、形式張り過ぎず、ただただ食べ物を味わうのに全力を向けるというシンプルは思考で実践してもらえればいいですが、参考文献の中で紹介されているやり方を紹介します。5ステップとなります。
1. 食べ物を観察する
深呼吸で心を落ち着かせます。食べ物が手にとれるものであれば手にとります。手のひらにのせたときの重さや触れた感覚などを感じてみます。初めてその食べ物を見るような気持ちで観察します。食べ物の色、形など、細かく観察しましょう。
2. 香りを嗅ぐ
次に、食べ物の香りを嗅ぎます。香りを嗅ぐことで沸き上がってくる感情や思考、また、身体にどのような変化があるのかなどを感じてみます。食べたいという感情、唾液が出てくるといったような身体の変化に気づきます。
3. 口の中に入れる
口に入れた時の食べ物の感触を感じてみます。その時の食感の気づきに意識を向けます。そのまま、徐々に口の中に入れていきます。舌の感覚や食べ物の味を感じます。味の変化や口の中での唾液が出てくる様子、はやく噛みたいというような感情にも気づいていきましょう。
4. ゆっくりと噛む
次に、食べ物をゆっくりと噛み、噛んだときの食感や口の中に広がる味、咀嚼することで変化する食感や味、溶けていく様子などをじっくりと感じます。美味しい、はやく飲み込みたいといった、沸き起こってくる思考や感情に気づいていきましょう。
5.ゆっくりと飲み込む
最後に、口の中で溶けた食べ物をゆっくりと飲み込みます。食べ物を飲み込んで喉を通っていく感覚にも意識を向けてみましょう。
この5ステップを時間をじっくりかけて行うのはなかなか難しいですが、最初の1口だけでも意識してみてはいかがでしょうか。実践してみると気持ちが落ちついたり、食事の楽しみが増したりして生活の質が向上するように思います。
私も夫もマインドフルイーティングを始めて毎回の食事の楽しみが増すとともに少し生き生き生活できるようになりました。
<参考文献>
・心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方 すき間時間で始めるマインドフルネス/荻野淳也 (著)
・食習慣を変える!マインドフルイーティングダイエット/中村 峻 (著)
・マインドフル・イーティング 過食から自由になる心理学/ジーン・クリステラー (著), アリサ・ボウマン (著), 小牧 元 (監修, 翻訳), 大森 美香 (監修, 翻訳)
<イラスト>
無料で商用利用可能なフリーイラスト Loose Drawing
https://loosedrawing.com/